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シジカル子。シジフォスが野獣。






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貴方って、意外とつまんない男ね。

真っ赤なネイル。真っ赤なルージュ。
胸元も背中も下品なほどに開いた真っ赤なドレス。
笑う女の下で俺はただただ心ここにあらず、彼女の言葉すら右から左へと聞き流しているのだった。










聖域から少し離れた街での任務。
予想外に仕事が長引いて岐路に着いたのは日も暮れた頃。
聖域に帰るのは明日でよいだろうと帰りしなの街で宿を取り、そこの酒場で酒を飲んでいるときにその女は声を掛けてきた。
「お兄さん、一人なの?」
にっこりと笑う女の仕草はまるで毒蛾のようだった。
ブルネットの艶やかな髪に鼻をつく香水の甘い香り。
テーブルについていた腕に触れる女のドレスは上等なものなのだろう、さらりと肌触りがよく、ちらりと目をやれば身に着けられた装飾品も下品なほどに豪奢に見えた。
まあ…見せ掛けだけのイミテーションかもしれないけれど。
そんなことを思いながらグラスの酒をあおればいつもよりそれは体に染みたような気がした。
色香という燐粉を撒き散らされる。
まるでインキュパスだ。
どろりとねとりとからみつき、どこまでも人を快楽の底に沈めこみそうな蠱惑的な誘惑。
そんな見え透いた誘惑に、いつもなら理性が揺らされることはない。
だけど、なぜかその時は女の甘えた声がやけに理性を刺激したものだった。


恋人…と呼べる存在かは分からないが好きな“女”くらいシジフォスも居た。
それは自分からしてみればまだまだ子供で、幼い年ではあったが誰にも渡したくないほどにはシジフォスは彼女に惚れていたのだ。
そして彼女も自分を好いていてくれているという自負がシジフォスにもあった。
ただ、相手がまだ年端も行かないから手荒な行為をするわけにもいかない。
自分も彼女も聖闘士…それも最高位の黄金であるからいつ死しても可笑しくない身であっても、決してそれだけは…と。
そんな自分自身で課した枷がいつの間にか大きくなりすぎていたのかもしれない。
誘惑に簡単に飛びついてしまう程度には理性がもろくなって…

だから、漸く我に返ったときシジフォスは見たこともない薄暗い部屋のベッドの上に寝転んでいて、股の間で女が熱心に自分のペニスに舌を這わせている様子にぎょっとしてしまうのだった。



「……金は払う。退いてくれないか」
「あら…あたしじゃ満足できないっていうのかしら?」
「……あまり力技で行きたくはないんだ」
「……そう」

まったく力のはいる兆しのないペニスから唇を話、顔を上げる女から視線をそらしてシジフォスはベッドから起き上がる。
乱れた服を調え、窓から外を見れば真っ黒な空にはまん丸の月が浮かんでいた。
綺麗な綺麗なまん丸のつき。
淡く光るその月にふと、シジフォスは脳裏に過ぎたものがあった。
それは日に焼けないしなやかなカルディアの肢体…。

「っ…」

思い出してずくり、となにか腹の奥底から湧き上がる熱を感じて、シジフォスは慌てて聖衣箱を背にからった。
ベッドに座りこちらに視線を向ける女が何か言っている気がするが、そんなものはやはり耳に届かない。

会いたい…会って、抱きしめたい。

今のシジフォスはただそれだけでいっぱいいっぱいだ。


机の上に銀貨を…数えるのも面倒だったから財布ごと。
放り投げ宿を飛び出るシジフォスは聖域への道を一気に走り去るのだった。












暑苦しい中、ようやく眠りにつけたはず…だった。
だのに突然自宮に入ってきた猛々しい小宇宙だとか、破壊されるかと思うほどに勢いよく開けられたドアの音だとかにカルディアはやさしい海の底から意識をぼんやりと浮上させていった。
眉間に皺を深く刻み込んで。

「ん…なん…んぐっ」

うっすらと目を開ける暇すらなかった。
強引に塞がれる唇。
鼻をつきぬける酒の匂いと、それからやけに甘ったるい香り。
一気に意識が浮上して、それから酸素が足りずくらくらとする頭をなんとか働かせてカルディアは目の前のそれを思い切り叩くとずりずりとベッドの上を後ずさるのだった。

「臭いっ…てめ、なんのつもりだよっ!」

はぁはぁと息を吐き捨て、そして口を手の甲で拭う。
寝起きで肩まで伸びた髪は乱れ放題だし、今の抵抗で寝巻き代わりに着ていた大き目のシャツは肩までずり下がっている。
こんな光景、誰が見ても暴漢に襲われている図、そのものだ。

「シジフォス…なんだよ、こんな真夜中に」
「……」
「なんとか言えよっ、シジフォ…やっ…」

ベッドに乗り上げてきたのはつい昨日、聖域を任務で出かけていったシジフォスで。
そんな彼がとつぜん部屋に現れベッドに乗り上げ襲ってきたことにカルディアは困惑を隠せなかった。
俯き気味なシジフォスの顔を覗き込もうとするカルディアだったが、それは間違いだった。
カルディアが伸ばしかけた腕をシジフォスは思い切り引くと、その体をベッドに縫い付けてしまいカルディアが抵抗の声を上げる前にその首元に顔を埋めてしまったのだ。
シジフォスの髪からさらに強く香水の香りがする。
酔っているのかこの男…となんだか腹が立った。
それから、こんな女の香水臭いままでここに来る神経にも。

「や、だってば、シジフォスっ…おまえ、臭いんだよっ!女臭い…んな、においで俺にさわんなっ!」

ぴちゃぴちゃと首筋を這い上がる唾液をたっぷりと含んだ舌。
ぞわり、と背筋を走る感覚に身を震わせながら怒りのままに振り上げたカルディアの足はシジフォスに簡単に諌められてしまう。
その足をシジフォスは掴んだまま上に持ち上げるともう片方の足も掴み、体を半分に折り曲げるようにカルディアの腰を高く上げさせるのだった。

「人の話を、聞けよっ!シジフォス」
「…聞いてる」
「…シジフォス、なにがあったんだよ?」

いよいよ逃げられない体勢にされながら、カルディアはそういえばこちらに先ほどから一度も視線をくれないシジフォスを見つめ、眉を寄せた。
こんなこと、初めてだ。
シジフォスに思いを告げられ、そして自分も同じ思いだと告げてからはじめてのこと。
こんなに切羽詰ったシジフォスを見るなんて。

「シジフォス…」
「…すまん」
「なんで、謝ってるんだよ。酒臭い事?それとも…どっかの商売女と寝たこと?」
「寝ていないっ!そんな女と寝たりしない」

くわ、と目を見開くシジフォスにカルディアはびくり、と肩を揺らした。
シジフォスの表情はどこか鬼気迫るものだった。
余裕もない、追い詰められた…憔悴した、そんな顔。

「シジフォス」
「お前が、欲しい」
「は…?」
「カルディア…俺は、お前が欲しいんだ」

言って、カルディアのシャツをめくりあげるとシジフォスはカルディアの下着を足元に下ろし無理やりに脱がせるとそれをぽいと放り投げる。
放物線を絵描き投げ捨てられたそれはベッドから離れた位置に音も立てずにおち、それを横目でぎょっとして見つめながらカルディアは強引に割り開かれる両足に今度はシジフォスを驚いた目で見つめるのだった。

「シジフォス…っ」
「お前を…俺に、くれないか」


暗く静かな部屋。
カーテンの隙間から入り込む月の灯りに輝くシジフォスの瞳はまるで獣のようで…
カルディアは喉元に食らいつくように降りてくるシジフォスの顔にそっと目を閉じた。











ぬぷり、ちゅぷ…音を立て赤い肉の割れ目を舐めるシジフォスにカルディアはただただ身もだえ、あえやかな嬌声を上げることしか出来なかった。
まだ指一本も受けれたことのないその割れ目は今まで散々シジフォスに舌で愛撫されてきたからか少し舐められただけでどっと愛液があふれ、シーツに垂れるほどにしとどに濡れてしまう。
その液を音を立て舐め取りながら、シジフォスは小さなピンクの粒を舌でつぶすように舐め上げた。
瞬間、先ほどより何倍も大きくカルディアは体を跳ねさせ、そして口からは甘い悲鳴が漏れた。

「ひっ…あ、ああ!」

びくびくと震えるカルディアのほっそりとした足。
それを力づくで押さえつけながら熱心にシジフォスはその粒を舌先でぐりぐりと弄り続けた。
しっかりと立ち上がったピンクの粒を舌先で突付くのは楽しい。
過ぎる快楽に身もだえ、蕩けた顔をするカルディアが愛しいし、それからひくひくと求めるようにひくつく肉の割れ目が艶かしく、そそるからだ。
今まではその状態を見るだけで、その先を行うことは硬く己を律し、我慢してきた。
だが今日は我慢しないと決めたのだ。
この青い果実に…何者も受け入れていない赤い肉の割れ目に己の欲棒をぶち込むのだと、心に決めているから。

「っ…カルディア、力を抜いていてくれよ」
「ふっ…ぁっ、しじふぉ、す?」

顔を上げ、口の周りについたミロの愛液やら自分の唾液やらを舌で舐め取りながらシジフォスは痛いほどに立ち上がったペニスをカルディアの割れ目の入り口へと押し当てた。

「は…っ…」
「ん…んんんっ」

最初はぬるぬると入り口付近を滑らせ、柔らかな肉の感触を味わう。
その感触だけでもイってしまいそうな興奮を抑えながら、シジフォスは生唾を飲み込みカルディアのそこを指で押し広げた。
ひくひく…と誘うようにそこはひくついている。
男を知らぬというのに艶かしく、いやらしく。
愛液をたらしながら…誘っている。

「やらしいな…本当にお前はいやらしい子だ」
「ひっ…ぁ、アアァ…―!」

押し広げたその割れ目に一気にシジフォスはペニスを突き入れた。
狭くて熱い、ぬちゅぬちゅと絡み付いてくる中の狭さにシジフォスはぎゅっと眉を潜める。
漸く…漸く繋がったという達成感と、それから足元から崩れていくような快楽の波にシジフォスは我を忘れてしまいそうだった。
性交は初めてではない。
今日のように娼婦に誘われたことも過去には何度も会ったし、カルディアと付き合うようになる前は一夜を買ったこともある。
けれどこんなに凄まじい快楽は初めてだった。
こんなに誰かを支配したいという欲が生まれたのも、生まれて初めてで…。

「ぁっ…カルディア…カルディアっ」
「ぃ、あ…っ、しじふぉ、や…やらっ、まて、ま…やぁあっ」

必死に伸ばしてくるカルディア手に腕を掴まれながら、必死な表情で何かを訴えられながら、それでもシジフォスは自分の欲を我慢することは出来なかった。
カルディアが初めてだって分かっていたのに、それでも止められない。
カルディアを突き上げる腰の動きを…まるで心から獣になってしまったように抑えられない。

「好きだ…好き、愛してる…カルディア」
「う、あっ…あ――っ!!!」

カルディアの双眸から零れ落ちる涙を舌で拭い取ろうとますます体を折り曲げれば一緒にカルディアの体も折り曲げられる形になる。
自然と深くなる挿入にカルディアは大きな目を更に大きく見開き、息を詰まらせた。
途端、先ほどよりも強烈な内部の締め付けにシジフォスは奥歯を噛締めた。
びくびくと断続的なペニスの締め付け。
それがカルディアがイった証拠だと気づいたのは自分がカルディアの再奥に熱い液体をぶちまけたとき…だった。














「ほんと、シジフォスとのハジメテ、は碌なモンじゃなかったよなぁ」
「……だから、悪かったと…」
「女の化粧の匂いぷんぷんさせてさ。んで真夜中に夜這いってさぁ…どうなのよ?」
「……反省してます」

「初めて」からもう何年経っただろう。
肩までだったカルディアの髪の毛は腰の下辺りにまで伸びて、自分もあの頃よりは落ち着いた…と思う。

「まあ、許してやるけど、さ。特別に」
「それは、光栄だな」

カルディアの膝枕でぼんやりとしていたシジフォスはそう言って微笑みながら口付けを落としてくるカルディアに目を細めた。
額に落とされる優しい口付けがシジフォスは好きだ。
胸を熱くしてくれて、いっぱいにしてくれるそれが。
カルディアの吐息を間近で感じられるそれが。

「カルディア…愛してる」

離れていくカルディアを軽く髪をひっぱり止めながら言えば、カルディアは少しだけ驚いた顔をして、そして照れくさそうに「ばか」と口の動きだけで言うとくしゃくしゃとシジフォスの髪を掻き混ぜるのだった。
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