つれづれとミロ受けなお話ポチポチ書いてます。
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静かな木立の道を通り過ぎ、小さな森の向こう。
そこに「館」はある。
外観こそ古びてはいるものの、正面の大きなドアをくぐれば内装はまるで王宮もかくやの豪奢さを誇っていた。
そこは一夜の享楽をふける大人のための「館」
秘密の秘密の「館」だった。
「いらっしゃいませ、サガ、カノン」
「…今日は」
「シオンは出かけているので本日は私が当館の主を務めさせて頂きます」
日が遠い向こうの山に沈んだころあい。その木立の道をアンティークなランプを持って歩く男が二人いた。
少し離れた街に住まう豪商の家の双子の兄弟だ。
兄サガがそのドアを二つノックし、くぐれば出迎えてくれたのはこの館の主の秘書であるムウだった。
穏やかな笑みを浮かべる彼は恭しく頭を一度下げると「どうぞ」と体をずらし彼らを迎え入れてくれた。
豪奢なシャンデリアに照らされたきらびやかな調度品。
真っ赤なソファも高そうなマホガニーの机もどれもこれも一目で高級だと分かる。
しかし、二人はそのすわり心地のよさそうなソファに座ることはなかった。
だって、その前に…
「サガ!カノン!」
「わっ…こんばんは、ミロ」
「こら、ミロ。部屋で待っていなさいと私はいったでしょう?」
ムウの前を何かが走って通り過ぎ、それはそのままの勢いでサガとカノンのひざに抱きついた。
二人の腰のあたりの身長。大きなポンチョを身にまとった子供は「だって」とムウの方を向いて唇を尖らせると「待てなかったんだもん」とサガとカノンを見上げにこりと微笑むのだった。
「まあまあ、ムウ。今日は…猫さんかな、ミロ」
「うん。今日はねこだよ!にゃあ~」
カノンの問いにミロは頭についた大きな猫耳を大きく首を縦に振ることで揺らして見せ、ぎゅうぎゅうと二人のひざに回す腕に力を込めた。
その様に二人はそろって目を細め、顔を見合わせる。
この屋敷に二人が来たのはこの子に会うため…である。
この屋敷、誰が呼んだか「蜂蜜の館」の「りんご姫」に会うために。
「このかわいらしい尻尾はどこから生えているのかな?」
「ひゃっ…」
するりと、カノンの悪戯な手がミロの後ろにまわる。
その手はミロの足の間にたれている猫の尻尾へと伸ばされたのだ。
その尻尾の先はポンチョの中へ続いていて、位置的にはちょうど尻あたりだ。
尻尾ぶんぶんと揺らして見せるカノンにミロは断続的に甘い泣き声をもらし足を震わせると、たまらずカノンのひざにぐりぐりと頭を押し付けカノンの顔を大きな目で見上げた。
「ぐりぐり、したら…ジュース、でちゃうよ」
「ああ、それは困ったな。せっかくのご馳走が台無しだ」
「カノン」
「もうしないって」
責めるようなサガの視線を受け、カノンはあっさりと尻尾から手を離すと今度はミロの体を軽々と抱きかかえた。
「わあ」だか「ひゃあ」だか小さな声をあげ、驚くミロはあわててカノンの首に腕を回し、その様子にサガは愛好を崩しながら今まで放っておかれたままだったムウへとようやく視線を向けるのだった。
「すまないな。部屋に行かせてもらう」
「ええ。宵い夢を」
金の鍵をサガに渡して頭を下げるムウにサガは「ああ」とひとつ頷くとミロを抱きかかえたカノンを伴い部屋の奥の赤い扉の鍵穴へとそれを差し込むのだった。
「さあ、今日もおいしいミロのジュースを飲ませてくれるかな?」
赤い部屋の中もこれまた豪奢な家具で彩られていた。
天蓋つきのベッド、柔らかなソファ。
ベッドの上にミロをおろし、近くの椅子を手繰り寄せるカノン。
サガはミロと同じくベッドの上に腰掛けている。
「ん…いいよ」
ポンチョを脱ぎ捨て、ミロは素直に頷き返す。
ポンチョの下にミロは淡いピンクのベビードールを着ていた。
シルク素材の柔らかなそれ。
平らな胸の上はフリルがたっぷりで、又の間では窮屈さを訴えるようにミロのペニスが大きく膨れていた。
そう、ミロは「彼女」ではなく実際は「彼」だった。
いわゆる「男の娘」呼ばれる種の彼はこの「蜂蜜の館」で誰からも愛される「姫」であった。
簡単に言えば「男娼」と言うことになるのだが、そう称すのは館の主であるシオンが許さなかった。
誰からも愛される「お姫様」
誰にも汚されることなく、いつまでも純潔のままの。
だからこの「館」には多くの制約というものがあった。
一つ、この屋敷内では客は服を脱ぐことは原則禁止。
二つ、「姫」とは玩具で遊ぶこと、指で触ること、舌を這わせることは許可するがそれ以上は禁止。
三つ、暴力を伴う行為の禁止。
これらを守らない客は二度とこの屋敷のドアをくぐることは出来ない…どころかうわさによれば速やかに闇に葬られる…とまで言われている。
客の中でももっともミロに気に入られている双子はもちろん、この制約をなによりも守っていた。
一夜とはいえ、愛するミロとの享楽の夜。
それを手放してなるものかと固く心に誓い。
「ミロの…レモネード、どうぞ?」
可愛いパンティに指をかけ、ひざの辺りまでおろせばぴょこりと顔を出したのはミロの小さなペニスだ。
根元に結ばれた赤いレースのリボン。
それをしゅるりと解き、ミロはサガから受け取ったワイングラスを手に取るとそこにペニスの先を差し入れた。
「ふ、ぁ…」
数秒、目を伏せ時を待つミロは大きくぶるりと体を震わせるとワイングラスに勢い良く淡い黄金色の液体を注ぎ始めた。
それは秒にすると数十秒。
ワイングラスいっぱいにたまるそれをサガもカノンのうっとりと見つめたままだ。
「今日は、どのくらい我慢したのかな?」
全てを出し切ってほぅと安心したような表情をするミロのフェイスラインをなぞるサガにミロは「2つ…」と小さく言葉を漏らす。
その答えに「そうか…それはミロにはたくさん我慢させちゃったね」とサガは頷くとミロの柔らかな唇を指先でそっと撫でてやるのだった。
「んで、俺が先でいいのか?」
「…私の分も」
「分かってるっての」
うっとりと唇をなぞられるミロの表情を堪能するサガはカノンの方へと鋭い視線を向けた。
その表情にカノンは軽く肩をすくめて見せたがすぐに口元に笑みを戻すと「いただきます」とワイングラスに口をつけるのだった。
ミロの尿は…ひどく、甘い。
彼の体質によるものなのか、はたまた食べるものの所為なのか。
まるで「りんご」のように甘く少しすっぱい味わいはいつも二人ととりこにした。
それは他の客も同じなのだろう。
いつからかミロが「りんご姫」と呼ばれ始めたのはきっとこれが要因なのだろうから。
「さて、今日は何をして遊ぼうかミロ」
ワイングラスの中身を半分飲み干し、残りをサガに手渡しながらカノンは口元を拭うとミロの頭を優しく撫でた。
白いお馬さんか…ブランコか…それとも。
胸の奥から湧き上がる欲望にカノンは今宵のめくるめく享楽にぞくりと背中を震わせるのだった。
もちろん白いお馬さんにもブランコにも大人の玩具…ついてます!←
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