つれづれとミロ受けなお話ポチポチ書いてます。
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暖かく大きな胸にミロは背中を預け、楽しそうに今日一日のことをサガへと報告していた。
話の内容はあちこちにとび、ところどころ要点を得なかったが、それでもサガは一生懸命に今日のことを話すミロに愛好を崩したままだ。
忙しくて昼食を食べる暇さえなかった一日だったが、そんな疲労もミロと一緒に居るだけで軽く吹き飛んでしまう。
ぶらぶらと細い足を揺らす様も愛らしくて、サガはたまらなかった。
目に入れても痛くない、とはこのことを言うのだなと今にもサガの顔面は崩れてしまいそうだ。
「それでね、それで、リアとカミュとね、三人で訓練がんばったの」
「そうか。ちゃんと訓練がんばってミロはえらいね」
首を目一杯伸ばしてサガの方を振り返るミロ。
そんな彼女の頭をよしよしと撫でてやれば擽ったそうに笑い、サガの手に頬を摺り寄せてきた。
柔らかく少し赤く上気した頬は暖かですべすべと滑らかだ。
その手を頬のラインに沿って滑らせ、ぷりぷりと弾力の良い唇にまで落としてなぞり上げれば大きな目をミロは数度瞬かせた。
「サガ?」
「可愛いミロにご褒美。欲しくはないかい?」
言いながらサガはポケットから取り出した飴を自分の口の中に放り込み、口の中でころころと転がしてから歯でそれを挟んでミロへと見せた。
真っ赤なキャンディは多分イチゴ味だろう。
ミロは鼻に届く甘い香りにこくんと大きく頷いた。
「欲しい!」
「じゃあ…どうぞ」
体をミロの方へ少しだけかがませればサガの肩に手を置いて、ミロは背をくんと猫の背伸びのように伸ばした。
サガの唇に重なるミロの小さな唇。
飴を口の中に入れようと少しすぼめるそれにサガはかぶりつくように唇を覆い被せる。
間違ってミロが飲み込んでしまわないように飴玉は自分の口のほうに戻して、甘い唾液をミロの口腔内に流し込みながらぴちゃぴちゃとミロの舌に自身の舌を絡め、吸い上げればミロの喉の奥からはか細い声が上がるのだった。
「…ふ、ぅ…」
「おいしかい?」
「ん…にゅ、おいひい、よ」
最後に唇を舐め上げ、ミロの口の中に飴玉を転がし入れればミロはうっとりとした表情で微笑む。
その、幼さの中に浮かぶ年不相応の妖艶な色にサガは湧き上がる興奮を抑えきれそうになかった。
仕事が終わったのはつい先ほどのこと。
ミロとしばらく戯れていたがもうすぐ夕食の支度をせねばならない時間だ。
けれど、こんな美味しそうなミロを目の前に我慢するのも…
ごくり、と喉を鳴らしながら…しかしサガはふるふると首を小さく横に振る。
「ミロ…そろそろ夕食の支度をしようか?」
「うん!」
軽いミロの体を抱き上げてソファから立ち上がればミロは床の上に猫のように音もなく着地し、これまた元気に首を縦に振った。
その様子にサガは目を細めもう一度ミロの頭を撫でてやる。
自分の欲を満たすより先にミロの食欲を満たすほうが優先だ。
なにしろミロにはこれから夜にいっぱいがんばってもらわねば…げふん
脳内を満たそうとするピンク色の妄想を一掃しようとミロを伴い台所へサガは向かおうとし…聞こえてきた声に足を止めた。
「ただいま~」
「あ!カノンだ」
先に小走りに台所へと行っていたミロがエプロンを片手に戻ってくる。
ピンクのフリルのついたエプロンは先日、三人でアテネ市外に買い物に行ったときに買ったものだ。少しミロにはサイズが大きめだがそれが逆にサガには可愛らしく思える。
「ただいま、ミロ~」
「おかっ…ん、んっ!」
リビングに入ってきた途端入り込むひやりとした空気はカノン海界からの帰りだからだろう。
かすかに香る潮の香りを感じつつ、サガはミロを抱き上げ濃厚な口付けをミロへと施すカノンに歩み寄るとぺしりと軽く彼の後頭部を叩くのだった。
「っで…!」
「もうすぐ夕食の支度なんだからあまりやりすぎるんじゃない!」
「はぁ…? ったく頭固いな…別に先にミロを堪能してもよかろう?」
ぐったりと自分の胸にもたれかかるミロを抱き上げたままのカノンの言葉にサガは眉間のしわを深める。仕事に対してはこの弟は有能なのだが、ことミロが関わると一気に腑抜けになってしまう。
それはまあ…自分も似たり寄ったりなのだが、それでも分別というものはあってほしいものである。
ミロの体をカノンから取り上げ、とりあえずソファにもたれかかるようにすわせれば目とじっと閉じていたミロは小さく吐息を吐き捨て「海のにおいがする」とカノンの顔を見上げ、にっこりと笑った。
その愛らしい笑顔に思わず二人の視線は釘付けとなり、そしてお互いに顔を見合わせ…一瞬で顔は別々の方向へと向けられた。
「というか…ミロ!エプロンの着用方法を間違っているぞ!」
「え? でもサガとカノンと同じ着方だよ?」
エプロンのすそを軽く持ち上げて見せくるりとその場で一回転するミロに、カノンは渋面のまま首を横に振る。
サガは一瞬のカノンの口元の笑みを見逃さなかった。
お前はいったい何を考えているのだ…?そう、サガが口にするよりもカノンの動きは早い。
なにせ黄金。光速の技を用いる人間なのだ。
一瞬で丸裸にされたミロはきょとんとただ、カノンを見上げるばかりだ。
サガは…唖然とミロを見つめている。
いや、どこか興奮した面持ちでの間違いだ。
「そのエプロンは、裸エプロン用だ。服の上から着用しても意味がないぞ」
「なっ…お前はまた、馬鹿なことを!」
苦々しくカノンに言いながらもサガはミロから視線を外せずにいた。
大き目のエプロンから除く、控えめなふくらみの胸の頂の淡いとがりだとか、ほっそりと伸びた足が…酷く理性を揺るがすほどに魅力的で。
これ以上見ていたらどうにも欲望を我慢できそうにない…!
あわてて視線をそらすも時すでに遅し…体の中心に集まった熱はそう簡単に冷めそうもなかった。
「だから言ったろう? ミロを先に味わってなにが悪い…と」
「…?」
ミロの背後に回り、彼女を抱きし、カノンは自身の唇を舐める。
してやったり、といった顔が癪に障るが…しかしカノンの言葉はまさにそのとおり、だった。
ほしい…今すぐに。
ミロを抱きしめ、あの体を貪りたい。
快楽に喘ぎ、身悶える様を間近で堪能したい。
じわじわと湧き上がり、身を内から焼くような欲望にサガの口元が緩んだ。
おなかをすかせたミロには悪いが今は…ひたすらにミロを食べつくしたい。
「そう、だな…私もミロを味わいたくなった」
「っはん…お前こそ欲望の固まりだな」
きょとんと目を丸めサガとカノンと交互に見やるミロを尻目に、まったく同じ悪い顔をする男たちは欲望の火を一気に滾らせるのだった。
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