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つれづれとミロ受けなお話ポチポチ書いてます。
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出雲大社に行って見かけた神官さんが格好よかったので・・・つい…やってしまった殴り書き^^;
青と金ミロで分かれてたり、サガ×青ミロでカノン×金ミロだったり、アスプロス+デフテロス×カルディアだったりする、そんな妄想←



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寒い季節になった…と吐く息の白さと足指の冷たさにふるりと体を震わせた。
パタパタと軽い足音が耳に届く。
その音を聞きながら、書き物に筆を進ませていた男は口元に小さな笑みを浮かべると続いて聞こえるであろう声に耳を澄ませた。

「クゥ!縁側を走らない、って何回も言っただろ!」
「だって、忙しいから…そういうキュアだって走ってるじゃない…わっ」

男が待ちわびていた声。
少年の少し怒ったような声色。
その声についつい男の口元が緩んだ。
しかしその緩んだ口元もすぐにきゅっと結ばれる。
クゥと呼ばれた声の主が慌てた声を上げて、そして大きな音を立てたのが聞こえたからだ。

「ミロ!」

ぱん、と勢いよく開け放った障子。
向かい側の縁側では巫女装束の少年が、一人は床に転んだ体勢で一人はその傍で慌てた様子で立ち尽くしているのだった。





「いくら忙しいからといって走るのは良くないね」
「うぅ…ごめんなさい」

こけた時にすりむいたのだろう、少年の鼻の頭に絆創膏を貼ってやりながら男は小さく苦笑った。
男に治療されている少年の名前はミロ。そしてもう一人、それを見守っている少年もまた、ミロという名だった。
彼らは代々続く「双蠍神社」の直系筋の巫女である。
二人とも性別は男、なのだが揃って同じ巫女衣装に身を包んでいた。
それがこの神社のしきたりなのである。
そして男の名はサガと言った。
彼もまたこの神社にゆかりの深い血筋の人間であり、神主の一人であった。

「だから言ったのに…クゥはすぐに転んじゃうんだから、気をつけないと!」
「ごめん…」

クゥ呼ばれた金の髪の少年…そしてそれを口にした青い髪の少年。
二人とも揃って生まれたときに「ミロ」と言う名を与えられた。
だが、便宜上それでは不便だということで金髪のミロを「クゥ」、そして青髪のミロを「キュア」と二人はそれぞれ呼んでいた。

「がんばっているのは分かるが、気をつけないとね」
「はぁい…」
「キュアも、あまりいいすぎてはいけないよ」
「ぅ…はい」

しょんぼりと、二人のミロはサガの言葉に神妙に頷いた。
クゥは少々どじなところがあった。頑張り屋で努力家なのだが如何せん、それが空回りするところが度々あったのだ。
対してキュアはなにをやっても上手に立ち回る性質だった。ただ、少し融通が利かないというか頑固なところが玉に瑕…だった。
因みにクゥの方が兄…である。

「それで、ミロはどうして急いでいたのかな?」

確か掃除は朝に済ませていたはずだし、昼食の時間にも少し早い。
なにかあったのか、と聞くサガにクゥは首を横に振った。

「あのね、カノンが」
「カノン?」
「俺がクゥに部屋においでって誘ったんだよ」

クゥの言葉に途端、眉間の皺を深めるサガに答えるようにすぱん、と開いたのはサガの部屋と隣の部屋をしきる襖だった。
そこにどん、と仁王立ちする私服の男にサガはますます表情を渋めた。

「クゥはお前のおもちゃではないぞ、愚弟め」
「遊んでるわけじゃないぜ? 俺は本気でクゥのこと気に入ってるだけだ」

にやりと笑って部屋に入ってくる男の名はカノン。
サガの双子の弟であり、この男もまたこの神社の神主であった。
ただ、サガに比べると不真面目でそれがサガに逆鱗に良く触れてはいたが。

「カノン…お前は」
「いいだろ…俺はあっちみたいにクゥに無理強いしたいとは思ってないんだからよ」
「それは…そうだが」
「?」

二人の会話にミロ達は顔を見合わせて首をかしげる。
時折だが、サガとカノンはミロたちには分からないことを話すことがあった。
「大きくなったらね」とサガは誤魔化すようにいつも苦笑うのだが、ミロ達はそれが気になって気になって仕方なかった。
この神社のことについてもそうだ。
二人は「巫女として」の仕事を全て教えられたわけではない。
それもまた「時期に」としか聞かされておらず、一時期など聞くことを禁止されたほどだった。

「カル兄に聞けばわかるかなぁ…」
「どうだろ。聞いてみようか」

こそこそとミロ達は顔をあわせて囁きあう。
「カル兄」とはミロ達の7つ年上の兄で、フルネームはカルディアという。
彼もまたこの神社の「巫女」であった。
しかし彼は滅多に外に出かけることはなかった。
日中は神社の縁側でゆったりひなたぼっこしていたり、そうでなければ部屋に閉じこもっていたり。
小さい頃はよく遊んでくれたのに大きくなってまったく遊んでくれなくなったのがミロ達には寂しくもあった。

「カルディアのとこはやめとけー。いま、機嫌わりぃから」
「わっ…そう、なのか?」

不意に声を挟んできたカノンにミロ達は揃ってひゃっと肩を弾ませると、カノンの言葉に少しだけ寂しそうな顔をした。
今日は神社のほうで見ていないからきっと部屋にいる日。だったら少しくらい構ってくれるかもしれない…というかすかな期待も二人にはあったのだ。
しょんぼりとするミロ達の頭を撫でて、カノンはにっかりと笑うと「俺がかわりに目一杯あそんでやるって!ほら!遊園地とか行くか?」と続けるものだから思わずサガは「お前がみんなの分の仕事をすれば問題ないが」と口を尖らせる。
その言葉にカノンはしばし口を紡ぐと「仕事…がんばれ!」と襖の向こうへまた姿を消した。








薄暗い部屋の中、荒い呼気を繰り返す隣で男は煙管を口に咥え紫煙を燻らせていた。
軽く羽織るだけの着流しの下には何も身に着けていない。
綺麗な筋肉に覆われた体は均整が取れていて、障子窓からちょっとだけ差し込む光が作り出す陰影がその筋肉を更に美しくみせた。


「兄さん…やりすぎじゃないか」

呆れたような声が襖の向こうから聞こえる。
その声に、男は煙管を口から話すと眉間を寄せた。

「デフテロス…いつから私にそんなことを言える立場になった」
「……すまない」

数秒の沈黙の後、謝るデフテロスの声に男は溜息を吐き捨て…そして荒い呼気を繰り返す男の背を指でなぞり上げた。
ひくり、とその薄い肩が震える。

「問題はない。これがこの男の…カルディアの巫女としての務めだ」

身をかがませ、カルディアの背に今度は舌を這わせた。
昨夜から貪り続けた彼の肢体。
あんなに抱いたというのにまたむくむくと体の奥底から劣情が湧き上がるから、まったく欲望というものは面白いものだと男は思う。

「さて…人の子。私の全てを受け入れてくれるのだろう?」
「っ…ぁ…う」

強引に自分の方へと顔を向けさせ、噛み付くように口付ければカルディアは観念したように目を閉じるのだった。







ミロ(15)
「蠍の血」を受け継ぐ一族の巫女の双子。
15になると対となる「神官」と契りを結び、精を与えなければならない。
二人とも真名が「ミロ」のため、金髪がクゥで青髪がキュアと便宜上呼ばれている。
まだ巫女として何をしなければならないか、を知らない。
クゥはカノンが好きでキュアはサガに淡い恋心を抱いている。


サガ(25)
魔の力を持つ一族に生まれ育つ。
一族同士の契約で「蠍の血」の巫女と婚儀を結ぶことが運命付けられている。
ミロ達のどちらかと結ばれ、そして精を貰わねばならないのだが少し気が進まない様子。
それは従兄弟であるアスプロスの所為でもあったり…


カノン(25)
サガの双子の弟。
クゥのことが気に入っている。
運命を受け入れてはいるが、しかしやはりサガ同様、気が進まないところもあったりする。


カルディア(22)
ミロ達の兄であり、巫女。
15の時にアスプロス、デフテロスと婚儀を結ぶ。
以来アスプロスの手篭め状態にされている。


アスプロス(32)
カルディアの「夫」
毎日のようにカルディアを抱き、精を食らい尽くすように貪っている。


デフテロス(32)
アスプロスの双子の弟であり、カルディアの「夫」
毎日のようにアスプロスに抱かれるカルディアの身を案じているが…欲望に負けてたびたび一緒になってカルディアを抱いている。
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